今回のテーマはこちらです。
『米国株投資はいつ始めればいいのか、そして何に投資をすればいいのか』
結論から言うと米国株投資を始めるタイミングは”常に今”です。
もちろん短期的にではなく長期的に考えた場合ですよ。
その理由について解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。
暴落のタイミングで米国株投資を始めようとしている方
何に投資をすれば良いか迷っている方
何に投資すれば良いのかが分かる
安心して米国株投資をスタートできる心構えができる
目次
投資のタイミングについて
そもそも株式投資は株を安値で買い付けて、高値で売ることでキャピタルゲイン(値上がり益)を得るというものになります。
反対に株を高値で買い付けてしまえば株価が値下がりしてしまって損失を被ってしまいます。
ですから株式投資において売買のタイミングは非常に重要だと言われているんですね。
しかしその一方で投資の世界には『効率的市場仮説』という考え方もあります。
効率的市場仮説・・・『投資の世界では株価はあらゆる情報を瞬時に織り込むので市場を出し抜くことは誰にもできない』という考え方のこと
ですからタイミングを見計らって売買をすることでキャピタルゲインが期待できるのは事実ではあるものの、それを実現させるのは非常に困難だということです。
実際投資のプロである機関投資家等の多くは長期的に見ると市場平均に勝てないことで知られています。
ちなみに長期的というのは15年以上のことで、たとえ最初の数年間市場平均を上回ることができたとしてもその後の成績は冴えず、最終的には市場平均を下回ってしまうファンドが8割も占めているんです。
それなら市場平均を上回る2割の優良ファンドに投資をすればいいんだという風に思うかもしれませんが、それが予めわかっているのなら誰もがそのファンドに投資をします。
何にいつ投資すべきか
まず今回の話の大前提は老後に備えた資産形成であり、それを成功するためにはいつ何に投資し始めればいいのかということです。
速攻でお金持ちになりたいとか手元にある100万円を10年後に1億円にする方法といった類の話ではありません
そして多分多くの人は手元の100万円を1億、2億と増やしてセミリタイアすることを考えているわけではなくて、会社員として働いて安定した給与をもらいながら老後に備えた資産形成はどうすべきかということを真剣に悩んでいると思います。
何に投資すべき?
老後に備えた長期の資産形成を考えているのなら市場平均を上回るファンドに投資するよりも市場平均に連動するインデックスファンドすなわちS&P500インデックスファンドや全米株式インデックスファンドあるいは全世界株式分散型インデックスファンドに投資するのが最も堅実な投資対象です。
いつ始めればいいの?
そしていつ投資を始めるべきか?ということなんですがこれは”常に今”になります。
つまり米国株への積立投資は常に絶好の買い時であるということなんです。
実際ぽんぽんも毎月米国株を買い増しています。
いつ投資を始めたらいいのかという質問はいつ聞かれたとしても答えは”常に今”になります。
そういうことを言うと今年は大統領選挙を控えているとか米国株は25年低迷した過去があるとか二番底のリスクがあるとかそういった理由で米国株投資は下落するのを待ってから投資した方がいいなんて言って、いつまでたっても米国株投資を始めない人もいると思います。
次のそれはなぜかを説明します。
米国株投資はなぜ常に絶好の買い時なのか
これはなぜかと言うと投資対象には主に株式や債券、REIT(不動産投資信託)、コモディティの4つがあるのですが、歴史的に見てこの4つの投資対象のうち長期的にもっともパフォーマンスが良いのが株式だからです。
ただしこれは株式のパフォーマンスが常に残りの3つの投資対象よりも優れているというわけではありません。場合によっては10年以上に渡って株式が債券やコモディティのパフォーマンスを下回るということだってあります。
ですが今回の話のテーマは老後に備えた資産形成であり、長期投資が大前提ですから長期的に見れば株式への投資が最も理にかなっていると言えます。
そして株式の中には主に米国株、日本株、欧州株そして新興国株の4つに分けられるわけですが、この4つの地域のうち長期的に見て最もパフォーマンスが高いのが米国株になります。
ですから投資の世界では米国インデックスファンドに投資することが最も賢明だと言われているんです。
米国株投資の魅力についてはこちらで詳しく説明しています↓
とは言えこれは米国株のパフォーマンスが常に残りの3つの地域よりも優れているというわけではありません。
実際2000年代は新興国株のパフォーマンスが米国株を大きく上回っていました。
しかし長期的に見れば米国株のパフォーマンスが優れているんです。
なぜかと言うと新興国経済は米国の金融政策に左右されるという構造的な不利を受けているからです。
どういうことかと言うとそもそも世界の投資マネーは相対的に金利の低いところから高いところへと流れる傾向にあるんですね。
これは金利が高い方がリターンが期待できるからです。
ただし大事なことは相対的にということです。
例えば米国の金利を2%、メキシコの金利を3%とした場合、投資家はメキシコに投資しても1%ポイントのプレミアムしか得られないなら金利2%の米国で良いということになるんです。
ですから地政学的リスクを加味した上で世界の投資マネーは相対的に金利の低いところから高いところへと流れる傾向にあるわけです。
そこで2015年12月を振り返ると同時FRBのイエレン議長が政策金利の引き上げを決定しました。
金利を引き上げるということは金融引き締めを意味するので、この時株式市場は急落したんです。
しかしFRBが金利を引き上げるということは同時に米国経済に自信を深めているということの裏付けでもあるので、景気拡大に伴い株価は大きく上昇しました。
ところが米国の利上げは新興国経済にとったら打撃となり得るんです。
なぜかと言うと新興国は自国の経済が完全に回復していないのにも関わらず、米国が利上げしてしまったことで追随して利上げに踏み切らないといけないからです。
もし追随して利上げをしなければ自国から大量のドルが流出して自国通貨安に伴うドル建て債務が膨張したり、インフレが加速するなど問題が発生してしまうからです。
そのため新興国は自国経済が低迷している中で利上げすなわち金融引き締めをするわけですから経済が打撃を受けないはずがありません。
このように新興国は米国と比べて構造的な不利を受けやすい立場ですから特定の景気局面で米国株を上回ることもあるものの、長期的に見ると米国株のパフォーマンスを下回ってしまう傾向にあるんです。
こうしたことから老後に備えた資産形成を前提として何に投資すべきかと考えた場合、米国株が最も理にかなった投資対象と言えるわけです。
為替リスクや暴落リスクはどうなの?
例えば米国株投資は為替リスクがあるから危ないという意見がありますが、日本株にも同時に為替リスクがあって例えば円高を受けて日本株が暴落してしまうことを考えれば米国株だけ為替リスクを心配するのは間違っていると言えます。
そして日本株と米国株に為替リスクがあるから危ないというのなら現金一択になるわけですが、長期的に見れば銀行の利息や日本国債で資産形成できないことを考えれば為替リスクが米国株投資を始めない理由にはなりません。
また米国株はブームだから暴落のリスクがあるという意見だって同じで、米国株が暴落する中で日本株や欧州株だけは暴落しないなんてことはあり得ません。
短期的に見れば米国株よりも日本株や欧州株、新興国株のパフォーマンスが高い局面もありますが、長期的に見れば米国株のパフォーマンスの方が優れているのは歴史的事実なので、米国株はブームだから暴落のリスクがあるという理由で米国株に投資をしないのは間違っていると言えます。
さらに米国株は25年間低迷した時期があるという意見は確かに歴史的事実ではありますが、長期的に見れば米国株が債券や REIT、コモディティ、現金といったアセットクラスのパフォーマンスを上回ってきたのも歴史的事実ですから、過去に25年間低迷した時期があったというわけで米国株に投資をしないのは歴史的事実を無視しているとも言えます。
それに現代では量的緩和策があるので米国株は上昇しやすいんです。
新興国株やコモディティへの投資は長期的に見れば米国株のパフォーマンスを下回ることで知られているので、これらへの投資はタイミングが重要になるのですが、米国株のように長期のパフォーマンスが良い投資対象は常に買い時になります。
暴落タイミングを待っていると機会損失になる
そもそも冒頭で説明した通り投資の世界には効率的市場仮説という概念があって誰も市場を出し抜くことができないことを考えれば、タイミングを計ること自体が無意味なんです。
実際2013年にダウ平均が史上最高値を更新し続けて以降、何度も米国株は割高だという風に指摘されてきました。
そして今も言われているわけですが、その間ダウ平均が16000ドルから26000ドルへと大暴騰したことを考えれば、いつまでたっても投資を始めない人たちはずっと機会損失をしているわけです。
過去の経験則に従えば米国株は常に上昇しやすいことで知られているので、暴落を待たずにさっさと投資を始めればいいんです。
そして投資を始めた途端に株式市場が暴落してしまったらそれを安値で拾っていけばいいんです。
歴史的データから分析
例えば過去50年のダウ平均の年間騰落率を振り返ると上昇した年は36回、下落した年は14回ありました。
これはつまり上昇する確率が72%である一方、下落する確率は28%しかないということです。
さらに1年間で20%以上上昇した年は14回(28%)と3年から4年に1度の頻度で20%以上株価が上昇しました。
そして株価が20%以上下落した年はわずか2回(4%)しかありません。
そして2年連続で下落した年はわずか4回(8%)に過ぎなかった一方で、2年連続で上昇した年は25回(50%)もあるわけです。
つまり暴落を待つという投資戦略は莫大な機会損失に繋がることを意味するんです。
実際2009年から始まったおよそ11年間の強気相場において20%以上の暴落を待ってた投資家はいつまでたっても投資を始めることができなかったことになります。
こうしたことから統計的に言えば米国株は常に買いであるという風に言えるんです。
株価が暴落したらどうするの?
仮に投資を始めた途端株価が暴落したとしてもそれで積立投資を止めないでください。
なぜかと言うと長期の積立投資において最も重要なことは値下がりしている時に買い増すことだからです。
だからこそ長期の積立投資をする場合、値下がりしたら嬉しいと思える銘柄や信頼できる銘柄に投資する必要があるわけです。
そして多くの投資家にとってそれこそがS&P500インデックスファンドや全米株式インデックスファンドあるいは全世界株式分散型インデックスファンドになるわけです。
一応断っておきますが一括投資と積立投資であればどちらがパフォーマンスが良いのかということについてですが、統計的に言えば一括投資の方が有利であることが知られています。
しかし20代の若いうちに数百万円ものまとまったお金を持っている人なんてほとんどいませんし、相場の天井で投資してしまうかもしれないという運の悪さを軽減する意味でも毎月2万円とか3万円の積立投資をコツコツと続けるのが現実的です。
ぽんぽんは楽天経済圏で支出を減らしながら余った分を投資へ回しています。
楽天経済圏についてよく知らない方はこちらも参考にしてみてください。
まとめ
米国株投資は老後に備えた資産形成を考えているのなら常に今が絶好の買い場
タイミングよく底値で買い増すことなど誰にもできないので買い場を待つことは機会損失に繋がる
積立投資による長期の資産形成は米国株インデックスファンドが賢明
長期インデックスは暴落した時が絶好の買い場
ということで今回は以上になります。ありがとうございました!